Versant 30点台から59点へ。21点差は、本当に埋められるのか
監修:グラント・プレンティス
Kōjō Communication Academy 代表|英語指導25年以上、Versant対策8年
会社から言われた数字は59点。手元のレポートには38と書かれている。
すでに引き算はして、無理だと結論を出しているかもしれません。21点差。CEFRで2レベル分。しかも、与えられた期間の中で。
励ますより、正直にお伝えします。励まされて始めて、途中で「話が違った」と気づくほど時間の無駄はないからです。
21点
正直な答えは、2つに分かれます。この21点の前半は、あなたが思っているよりずっと簡単です。後半は、思っているより難しい。
これを誰も言わないので、多くの人が「全部同じペースで進む」つもりで計画を立て、速度が落ちた途中の段階であきらめてしまいます。
いま、何が点数を下げているのか
30点台の方にとって、ここがいちばん意外な部分かもしれません。
8年間の指導経験から言えば、このレベルで失っている点数のかなりの部分は、英語力の問題ではありません。
形式を知らない
「何を言うか」だけを考えて、「どう言うか」を考えていない
言い直し・途中でのやり直し
訳している
カタカナ発音
どれも、英語力の向上を必要としません。だから前半は速く動きます。
3つの段階
38 → 43
A2+ → B1
ここで動くのは、ほぼ上の4項目です。形式に慣れる。黙らない。訳さない。すでに知っている単語を、はっきり発音する。この段階に驚く方は多いです。スコアは上がったのに、英語が変わった実感がない。ずるをしているような感覚さえあるかもしれません。そうではありません。テストがこれまで、あなたの実力を低く報告していただけです。いま正確に測れるようになった、ということです。
→ 変わるのは、実力より先にスコアです。
43 → 51
B1+ → B2準備
簡単な点数はもうありません。ここから先は、英語そのものが伸びたぶんだけスコアが動きます。この段階の課題は、発話量です。文を組み立ててから出すのではなく、そのまま出てくる状態にする必要があります。話しながら言葉を探すのをやめて、必要になる前につかんでおく感覚に変えていきます。進み方は前半より遅くなりますが、止まりはしません。
→ 変わるのは、訳すのをやめて話し始めること。
51 → 59
B2到達
51点を超えていれば、会話はすでに成立しています。59点との差は、伝わるかどうかではありません。聞き手にとって、どれだけ聞きやすいかです。話の構成。リズム。速度を落とさずに取り出せる語彙の幅。この区間は、それまでより時間がかかります。そして、練習時間を増やすだけでは足りず、狙いを定めた練習が必要になります。
→ 変わるのは、「伝わる英語」から「聞きやすい英語」へ。
伸び悩みが起きやすい場所
停滞する地点は人によって違います。ただ、8年間の指導経験のなかで、繰り返し目にする場所が2つあります。
30点台から40点台前半
ここで止まる方は、多くの場合、やるべきことをやっています。英語プログラムに通っていて、勉強も続けている。それでもスコアが動かない。原因はたいてい2つのどちらかです。テストへの取り組み方(戦略)を誰も教えていないか、自分のどこが弱いのかが特定できていないか。一般的な英語学習では、特定の弱点は埋まりません。
50点台前半
B2に向かう途中で、多くの方が一度止まる地点です。私が見てきた範囲では、大きく2つに分かれます。発音の改善が必要な方と、話す内容は正確でもなめらかさが足りず、ためらいや言い直しを減らす必要がある方です。自分がどちらなのかは、たいてい一人では判断がつきません。伸び悩みの本当の問題は、そこにあります。
どれくらいかかるのか(正直に)
練習を継続できている場合の、段階ごとの目安です。
| 段階 | 期間の目安 |
|---|---|
| 38 → 43 | 1〜2ヶ月 |
| 43 → 51 | 3〜6ヶ月 |
| 51 → 59 | 6〜12ヶ月 |
ただし、この表は注意して見てください。実際より短く見えてしまうからです。
30点台前半から59点までは、現実的には2年、あるいはそれ以上の本気の学習が必要です。上の表は、各段階を止まらずに通過することを前提にしています。実際にはそうなりません。伸び悩む時期があり、仕事が忙しくて練習が止まる時期があり、段階はきれいにはつながりません。
この表は「調子のいい1ヶ月がどう見えるか」の目安です。スケジュールではありません。
補足を2点。毎日の練習が前提です。1日20分は、日曜日に3時間まとめてやるより効果があります。そして幅が広いのは、出発点が人によって違うからです。同じ38点でも、仕事で毎日英語を読んでいる方と、大学以来英語を使っていない方では状況が異なります。
独学が効かなくなるとき
一人での学習は、伸び悩むまでは十分に機能します。止まった瞬間から、効かなくなります。理由ははっきりしています。
伸び悩んだとき、自分では診断ができないからです。
「発音が原因かもしれない」というところまでは、正しくたどり着けます。しかしそこから、どの音が、なぜ間違っているのかを知らないままシャドーイングや聞き取り練習を増やしても、ほとんど意味がありません。同じ間違いを、より多く繰り返すことになります。
第三者の耳が変えるのは、やる気でも練習量でもありません。方向です。
「でも3ヶ月しかない」
では、それが何を意味するのかを、はっきりお伝えします。
30点台から3ヶ月で59点は、現実的ではありません。そうではないと言うつもりはありません。そう言う人がいたら、何かを売ろうとしています。
3ヶ月で現実的にできることは、こうです。
- 30点台から40点台の半ばへ。うまくいけばそれ以上
- 形式・話し方・発音で失っている点を取り戻す
- 自分の本当の現在地を正確に知る(いま持っていない情報かもしれません)
そのうえで、やるべきことは2つです。
それでも受験してください。しかも早めに。
私が見てきた限り、1回目で自分の実力どおりのスコアが出る方はほとんどいません。準備なしで受けた場合はなおさらです。再受験が認められているなら、1回目の受験が2回目を大きく変えます。
練習を均等に配分しないでください。
どのパートで最も点を落としているかを見つけ、そこに時間の大半を使ってください。得意なパートの練習は、やっている感覚だけがあって、スコアは動きません。
今週、何から始めるか
30点台でこの記事を読んでいるなら、いちばん価値があるのは単語の暗記ではありません。
本番と同じ形式で、通しの練習テストを受けること。そして、自分の点がどこで消えているのかを知ることです。
多くの方が、問題は「知識」だと考えています。しかし実際には、すでに知っていることを、どう出しているかのほうが原因であるケースのほうが多いのです。
測っていないものは、直せません。
スコアとCEFRの関係が知りたい方は、Versantスコア完全ガイドも参考にしてください。
よくある質問
Q. 30点台から59点まで、どれくらいかかりますか?
現実的には2年、あるいはそれ以上を見ておいてください。段階ごとの目安(38→43が1〜2ヶ月、51→59が6〜12ヶ月)を単純に足すと1〜2年ですが、実際には伸び悩む時期や練習が止まる時期があるため、その通りには進みません。
Q. 3ヶ月で59点に到達できますか?
30点台からの場合、現実的ではありません。3ヶ月で見込めるのは40点台半ばまでです。ただし、形式や話し方で失っている点を取り戻すには十分な期間です。
Q. 英語プログラムに通っているのにスコアが上がりません。なぜですか?
30点台から40点台前半で止まる方によくあるケースです。原因はたいてい、テストへの取り組み方を教わっていないか、自分の弱点が特定できていないかのどちらかです。一般的な英語学習では、特定の弱点は埋まりません。
Q. 50点台前半で止まっています。何を練習すべきですか?
大きく2つに分かれます。発音の改善が必要な方と、内容は正確でもなめらかさが足りず、ためらいや言い直しを減らす必要がある方です。どちらなのかを先に特定してください。
Q. 独学で59点に到達できますか?
伸び悩むまでは独学で問題ありません。止まったあとが難しくなります。「発音が原因かもしれない」と気づけても、どの音がなぜ間違っているのかが分からないままでは、練習量を増やしても改善しにくいためです。
次のステップ

監修:Grant Prentice
Founder, Kōjō Communication Academy
イギリス出身のネイティブスピーカー。ビジネス英語トレーニングとVersant試験対策に25年以上の経験。数千人のプロフェッショナルがキャリア目標を達成できるよう支援しています。